硝子体注射

目をカメラに例えると、フィルムにあたる部分を網膜といいますが、網膜のほぼ中央に黄斑（おうはん）と呼ばれる部位があります。
黄斑はものを細かく見分けたり、文字を読んだりするためにとても大切な場所です。
ところが、網膜の下の脈絡膜というところから網膜の黄斑に向かって、正常とは違う血管（新生血管）が生えて出血したり、血液中の水分（滲出液）が漏れて溜まってしまったりすることで、中心部に見えないところやゆがみが生じて、視力が低下してしまう「加齢黄斑変性」という病気があります。

眼の中には、脈絡膜の新生血管の成長を促し、浮腫を悪化させる物質（VEGF（血管内皮増殖因子））があります。
抗VEGF抗体硝子体注射は、このVEGFの働きを抑える薬剤を眼の中を占める無色透明のゼリー状の物質（硝子体）に注射することにより新生血管の増殖や成長を抑制し、浮腫を減少させる治療法です。